◆阿部善博委員 今回の条例改正では、年金管理者となることができないとされていた成年被後見人、被保佐人または被補助人が、精神の機能の障害により年金の受領及び管理を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者に変更されるということで、一律に成年被後見人等であるかどうかではなく、個人の能力に着目し、実質的に必要な能力があるのかないのかを判断することになると承知している。先ほど年金管理者の認知や判断の程度を口頭で確認とあったが、電話対応だけなのか。他の自治体では、謄本が必要であったり、費用等の発生もあるようだが、本市の場合はどうなのか。また、審査に当たって、市職員にはどのような事務がふえ、どのような費用が発生するのか伺う。 ◎田中障害福祉サービス課長 費用については特段発生するものはない。年金管理者が遠方等に住まわれて、どうしても窓口に来られない場合は、電話等で内容を説明し、年金管理者としての適格性等を判断することになるかと思う。また、実際に年金を受給するようになった場合は、毎年、現況届を出してもらうが、適正に年金管理をしてもらいたいというような話をすると同時に、可能な限り窓口にお越しいただいて今回の改正の趣旨も含めて説明させてもらうので、そのような事務が生じると考えている。 ◆阿部善博委員 窓口もしくは電話で年金管理者としての適格性等を判断するということだが、こうした審査規定を不適切に運用することによって障害者等の排除が進むということはあってはならないと考えている。今後、不適正な運用等がないように注意していく必要があると思うが、考えている点があれば伺う。 ◎田中障害福祉サービス課長 年金管理者の適格性等については確認する必要があるが、国の事務連絡等においてはそこまで明記されていないので、私どもとしては失礼に当たらない程度の中で、例えば最近の健康状態等を確認していきたい。 ◆阿部善博委員 今回、条例改正の根拠となる成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律が成立したわけだが、これまで国でも数多くの欠格条項が成年後見制度の利用をちゅうちょさせる要因となっていたというような言及がなされていた。今回の法律によって、成年後見制度のさらなる普及や利用促進が図られることが大切だと思うが、市としての考え方や方策について伺う。 ◎遠藤地域福祉課長 現在、第4期地域福祉計画の策定を進めており、その中で成年後見制度の利用促進も含めて検討している。広報や研修会による普及啓発のさらなる充実を図るとともに、専門家団体や関係機関との連携体制を強化し、早い段階から相談しやすい環境を整えるなど、成年後見制度のさらなる利用促進に取り組んでいきたい。 ◆阿部善博委員 そもそも今回の法改正は、成年後見制度を利用している方々の人権が尊重され、不当に差別されることがないようにするもの、また、年齢や障害等にかかわりなく、誰もが互いに人格と個性を尊重し支え合う共生社会の実現に向けたものの一環と承知している。2016年2月、兵庫県明石市では、こうした法律が出る前から、公務員として成年被後見人等であるかどうかは関係なく採用するというような条例も成立し、議論も行われてきたと承知しているが、本市ではどのような状況なのか。 ◎田中障害福祉サービス課長 今回の条例改正に絡めて、他の条例等も欠格条項を一括削除しているが、現時点では福祉分野においてこういった取り組みは特に行っていない状況だと思っている。 ◆阿部善博委員 法の趣旨を踏まえると、本市としても、今後、成年後見制度を利用している方々が各種資格から一律に排除され、能力を発揮する機会が失われることのないよう、可能な限り速やかな対応が求められていると承知している。地方公共団体の条例や、その他関係機関の規則等では、原則として公布の日から6カ月といった改正の施行期日が設けられており、本市においても整備法によって直接影響を受ける条例のほか、条文中に後見人や保佐人が使われている条例についても改正の検討をしていく必要があると承知している。本条例以外にどのくらいの条例改正が必要になるのか。 ◎田中障害福祉サービス課長 今回、国の法律が公布されたことにより、庁内でこうした欠格条項等がある条例等の調査が進められた。全ての件数は把握していないが、例えば消防団に関する条例や印鑑条例、職員の給与に関する条例等、7つほどの条例については改正の必要があるが、実際の条例改正となるのは、この扶養共済制度条例と消防団に関する条例で、残りについては専決等で対応していくと聞いている。 ◆阿部善博委員 本市としてしっかり取り組まなければならないところだと思う。この委員会の所管外の部分もあるので、いろいろな場でまた確認させてもらいたい。 ○後田博美委員長 休憩する。    午前11時13分 休憩 ---------------------------------------    午前11時35分 開議 ○後田博美委員長 再開する。 ◆阿部善博委員 本村市長就任後初の政策的な肉づけ予算ということなので、そうした視点も含めながら質問する。  初めに、補正予算書36ページの障害者就労支援事業について伺う。これまでも障害者就労支援事業は行っていたと思うが、これまでの取り組みと現在の状況についてどのように認識しているのか伺う。 ◎芦野障害政策課長 障害のある方が適性に応じて能力を十分に発揮し、自立した生活を送ることができるよう、ハローワークなどの関係機関と連携し一般就労に向けた取り組みを進めるとともに、一般企業への就労に困難が伴う方、一般就労が難しい方が就労の一形態として選択できるよう、福祉的就労の場の確保に向けて取り組んでいる。具体的には、松が丘園にある障害者就業・生活支援センターやハローワーク相模原、神奈川障害者職業センターといった公の機関のほか、障害就労支援機関や障害福祉サービス事業所と連携して就労支援を行っている。現状認識だが、一般就労移行率がまだ28%であることや、厚生労働省と神奈川労働局で出している民間企業における障害者雇用率を見ると、昨年6月1日現在、本市では1.99%ということで法定雇用率2.2%を割っている状況である。そういった中で、その方の適性に応じてできる限り能力を発揮できるような就労につなげていく取り組みを進めていきたい。 ◆阿部善博委員 これまでの取り組みによる積み上げもあるのに、ここでなぜ調査なのかと感じてしまう。どのような積算根拠で177万円となったのか、また、内訳を伺う。 ◎芦野障害政策課長 約150事業所に対する調査の委託経費であり、具体的にはアンケートの作成や発送、回収、集計、分析といった経費、報告書を作成してもらう経費を積み上げたものである。 ◆阿部善博委員 委託先や選定についてはどのように考えているのか。 ◎芦野障害政策課長 委託先については、現在、相模原市社会福祉事業団を想定している。その理由として、相模原市社会福祉事業団は就労援助センターとして本市内における就労支援事業所支援の中心的な役割を担っており、よく精通しているということ。調査項目の設定や集計、分析といった部分でこれまでのノウハウや蓄積が十分生かせるのではないかと考えている。 ◆阿部善博委員 本村市長の選挙時のマニフェストにも、“障がい者”と共に暮らす幸せということで、障がい者雇用日本一を目指しますという記載があった。ここから指示を受けて、こうした補正予算が出てきたと認識してよろしいのか。 ◎芦野障害政策課長 今回、本村市長のマニフェストの一つに障がい者雇用日本一を目指しますという項目があったことも踏まえ、私どもとしても障害のある方の自立の後押しとなる就労支援についてより一層取り組む必要があると考え、今回提案したものである。 ◆阿部善博委員 このマニフェストに、障がい者雇用日本一を目指します。遺憾なことに相模原市役所の障がい者雇用率すら水増しをしていました。本当の共生社会の実現のために事業所と障がい者のマッチング人材と機能を充実させます。あわせて、市が先頭に立って率先して取り組むということで、市の意識を変え、仕組みを変え、行動するというような記述もあるわけだが、その辺の取り組みについて、どのように考えているのか。 ◎芦野障害政策課長 市が先頭に立って取り組むという記述があるが、さまざまな捉え方があるかと思う。障害者を支援する担当セクションとしては、市内におられる障害者の自立に向けた就労の後押しを市が一生懸命頑張っていくといった意味もあると思う。もう一方で、相模原市役所、一事業所としての取り組みということで、これは総務部の範疇になるかと思うが、相模原市における障害者の積極的な雇用に関する取組方針というものをこの1月に策定して、さまざまな取り組みを本市一丸となって進めるということで承知している。 ◆阿部善博委員 障害者の相談しやすい体制の構築という部分についても触れておられると思うが、その状況について伺う。 ◎芦野障害政策課長 松が丘園にある障害者就業・生活支援センターで就労を希望する障害者、また、在職中の障害者に対して、就業面や生活面での一体的な相談支援を進めている。今後、調査結果が出た際には、そういったセンターでの取り組みにも生かし、充実や機能の見直し等を図っていきたい。 ◆阿部善博委員 このマニフェストを市民が読むと、市が先頭に立って相談しやすい体制の構築等をより効果的にやっていくんだろうなと思われると思う。それをやることが大事だと思うので、しっかり取り組んでもらいたい。そしてまた、障害者雇用日本一を目指すというのはとてもいいことだし、魅力的なシビックプライドにもつながると思うが、何が日本一なのかということが結構大事だと思う。先ほど障害者雇用率が1.99%という話があったが、法定雇用率ランキングの1位になるというのも一つの方策だし、障害者や事業者等の満足度を上げるということもあるが、本市が目指す日本一の内容について伺う。また、それによって調査内容も変わってくるかと思うが、あわせて伺う。 ◎芦野障害政策課長 障害者雇用日本一という表現については、さまざまな捉え方があるかと思う。先ほど私のほうでいろいろな数字を挙げさせてもらったが、単に数字を向上させるだけが目的ではなくて、障害者雇用、就労に力強く取り組んでいくといった姿勢のあらわれであると捉えている。障害の種類や程度、置かれている環境も異なる方々が、その方に合った自立した生活ができるよう、できる限り、その方の能力や適性に応じた就労につなげる取り組みを強化していきたい。 ◆阿部善博委員 障害のある方には制度的なバリアや文化的なバリア、心のバリアなど、いろいろなバリアがあると聞いている。やはり心のバリアというのが一番伝わりやすいし、大事なところかと思っている。障害によって働く場所が制限されたり、不利になったりすることがないように、そしてまたその方が持っている能力を最大限発揮できるような取り組みを進めてもらいたいと思う。オール相模原で、市が率先してしっかり取り組んでもらいたい。  次に、38ページの児童福祉事務運営費について伺う。子育て世代の負担感を軽減するため、おむつ交換のできるトイレや授乳室などをホームページで検索できるようにするという事業で、これを求めている方にはいい事業だと思うが、今さら感というか、民間では既に取り組まれている。先ほどのマニフェストの中にも子育て世代の負担軽減や待機児童ゼロ、学童保育の拡充、産前産後ケア、子育て支援窓口の拡充などが記載されているが、ホームページの拡充についてはなかった。どのようなニーズを把握してこのような施策が出てきたのか、背景について確認したい。 ◎榎本こども・若者政策課長 施設のいろいろなイベント時に、こういうものはないのかといった問い合わせが寄せられている。また、民間でもそういったサービスがあるということは、やはり求めている方がおられるということで、より市民の目線でサイトを構築していく必要があると考えている。 ◆阿部善博委員 財源をどのように使うかということが非常にシビアになっているときに、こういうのがあったらいいよねという程度では説得力がないのではないかと感じる。先ほどの障害者就労支援事業のようにかなり進んでいる事業であっても、お金をかけてアンケートをとり、裏づけをとってから事業を行うということをやっている。また、基本的に民間でできることは民間にやってもらい、民間でできないことは市でやっていくという発想でさまざまな事業をやってきたのではないかと思うが、この事業については違うのかなという印象を持つが、その点を伺う。 ◎榎本こども・若者政策課長 確かに民間のサイトにおいても子育て支援の情報を提供しているサービスがある。ただ、特定の施設に限られているということもある。市が提供する情報の中では、例えばベビーカーの置き場があるとか、子連れの家族だと割引サービスがあるとか、かなり幅広い範囲の情報を提供していきたいと思っており、市民のニーズに寄り添っていきたい。 ◆阿部善博委員 例えば、私がこの事業をやりたいと考えると、グーグルやはなたんネットなど、もう既にあるサイトや事業者のところに行って、このような仕組みを入れてもらうことはできないかというような話をして、民間では難しいというのであれば、市でやるべきだと思うが、その辺の働きかけはされたのか。 ◎榎本こども・若者政策課長 今回の補正予算の計上に当たっては、そういった具体的な働きかけはしていないが、ベースとして使う、はなたんネットについては既に民間の方々にお願いしているところである。効果的に予算を使うという観点から、グーグルマップが提供している機能も活用していきたい。 ◆阿部善博委員 これまで本市ではさまざまな地図情報システムを開発し、土木等で使われていると思う。それぞれのニーズに対して個別につくるのではなく、一つの仕組みの中で、例えばおむつ交換ができるトイレが見たい、授乳室が見たい、もしくは都市計画の図を見てみたいなど、いろいろな情報が入っている中で自分に必要なものを見ていく。そのため、使い勝手も同じで、総合的にホームページを見ればさまざまな情報がわかる。同じ地図情報システムを使うと、地形などの情報が変わっても、一律でメンテナンスができるが、個々につくってしまうと、メンテナンスも個々にしなければならない。そうした手間暇を考えると、総合的なシステムの中でやっていくべきではないかと思うが、そうした議論がなかったのか。 ◎榎本こども・若者政策課長 既に市で運用している地図情報システムとの共通基盤を図るということについては、用途によって、例えば地図の正確さなどのレベルがかなり違っていたり、あるいは業者から著作権に関する制限を受けているものもある。共通化によるメリットはあると認識しているが、今回はそういった諸般の事情からグーグルマップという基盤を使いたい。 ◆阿部善博委員 グーグルマップを使うのであれば、ほかのシステムも共通して使ったり、統括してやらなければならない。個々にいろいろなシステムがあると、それぞれにお金がかかって、今のように統合しようとしても、制約があって一緒にできないという話になっていくと思う。統括的に今の時期にしかできない議論もあると思う。個々のシステムをどんどん立ち上げるのではなく、全体最適とか、さまざまな言葉があるが、一番いい形をぜひ考えてもらいたい。ぜひ汎用性の高いシステムをつくってもらいたい。 △陳情第11号 建設業従事者のアスベスト被害救済のための基金制度創設を国に働きかけることについて ○後田博美委員長 陳情第11号建設業従事者のアスベスト被害救済のための基金制度創設を国に働きかけることについてを議題とする。 ◆阿部善博委員 この陳情に関しては、前回、同じ陳情者からほぼ同じ趣旨の陳情が出されて、相模原市議会としても国に意見書を提出した経過がある。今回は、国だけではなくて、事業者もあわせて基金をつくるということを国に求める陳情になっているが、前回の陳情との違い、また、期間をあけてこうして陳情された趣旨について、ぜひとも陳情者の陳述を求めたいと思うので、お諮り願う。 ○後田博美委員長 ただいま阿部委員より陳情者の意見を聞く機会を設けてほしいとの意見があった。このことについて、発言があればお願いする。