【会議全体】平成21年 1月 臨時会 02月06日-03号
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- #56 8番(加藤明徳議員)公明党相模原市議団を代表して、議案第1号相模原市が政令指定都市に移行することについて市民の意思を問う住民投票条例について、反対の立場で討論を行います。 現在、相模原市は、平成22年4月の政令指定都市移行に向けて諸準備を推進しているところであり、昨年12月議会においては、本市議会として、政令指定都市の実現に関する意見書を可決したところであります。今回、こうした取り組みに対して、財政負担を最大の課題ととらえ、住民による直接請求がされました。議案第1号は、相模原市が政令指定都市に移行することについて市民の意思を問う住民投票条例の制定を求めるものでございます。これまでの議会でも述べられましたように、日本国憲法と地方自治法には、代表民主制を補完するため、直接民主制度があることは理解をいたしております。今回、住民の方から、直接請求制度により政令指定都市に移行することについて市民の意思を問うことに限定をした個別設置型の住民投票条例が上程をされましたので、さまざまな観点から、会派として、今回の住民投票条例の必要性について検討を重ねてまいりました。 まず第一に、住民投票条例についてでありますが、意見陳述においては、住民投票に関する各党の公開質問状の記事を引用しての御指摘もございました。議会と市長による代表民主制を基本としている地方自治制度にあって、これを補完し、住民の市民参加を促進する上で有効な手段という点では、私ども会派としても、異論を挟む余地はないところであります。公明党相模原市議団といたしましては、住民投票に関する基本的な考え方は、地方自治を推進していく上では、自分たちの地域を自分たちでつくるということが、そういう考えが基本であり、住民が地域の課題に対して直接意思を表明する住民投票は、有用な制度であると考えております。 その一方で、間接民主主義である代議制は、近代以降つくり上げられた合理的かつ効果的な民主主義であって、我が国、日本においては、代議制が民主主義の基本に位置づけられております。したがって、各自治体が住民投票を行うか否かの判断を行う場合、住民の代表である議会の判断が必要であることは、当然のことと考えております。それはあくまで、住民投票は補完ということであり、間接民主主義にかわるものではないからであります。また、議会としての意思決定を住民投票は制約することにもなるわけで、それは住民投票の結果を尊重しなければならないという義務を議会に課すということからも明らかであります。 そうした中、示された条例案には、住民投票にとって極めて重要な成立要件が定められておりません。この点については、意見陳述においても、請求代表者がよりよい原案をつくるために修正は可として、後の総務委員会においても、参考人に対して質問がなされた際、同様の意見が述べられておりました。 次に、意見陳述、参考人としての意見を伺って、率直に感じたことを申し上げさせていただきます。 意見では、条例の制定が眼目である、条例案については基本的に他の市町村の条例を参考としてつくり上げたので、成立要件等について、議会が条例案を修正しても構わないとのことでした。直接請求による条例制定、いわば住民からの条例の発議という権利を行使しておかれながら、みずからの条例案に対する真摯な姿勢が伝わってまいりません。先ほどの討論の中では、成立要件のようなささいなことは後で決めればよいとの御意見がありましたが、成立要件のような住民投票の根幹にかかわるような問題の議論がなされないまま発議されたのであれば、大いに疑問を感じるところであります。私は、さきに申し上げましたとおり、議会としての意思を制約する尊重義務を課す住民投票であるならば、成立要件は必須であると考えております。なお、直接請求において発議される条例案については、形式が整備されていれば足り、立法技術の不備は問わず、議会において修正すればよいということは、私も十分承知をいたしております。しかしながら、成立要件のような住民投票の根幹にかかる部分については、その修正を行うことが、その案をもって署名をされた方々の意思と相違してしまうと考えておりますので、申し上げているところでございます。 さらには、成立要件に関する総務委員会における参考人の御意見の中で、投票率や投票結果の尊重に対する見解の相違が見られました。投票率が低い場合は一部の意見という判断はよい。住民投票をやることが大事で、結果の受けとめは市長、議会にゆだねるとする意見と、10%台でも機能し、また、数%でも尊重するだけにとどめることなく、実効的な意味があるとする意見でした。成立の要件についても、さまざまな議論があることは承知しておりますが、基本的には、直接民主制による間接民主制の補完という枠を超えるべきではなく、直接民主制の負の部分の顕在化を防ぐ意味からも、一定の成立要件は維持していかなければならないと考えております。そうした意味において、成立要件がない今回の住民投票条例は、妥当ではないと指摘せざるを得ないのであります。 また、政令指定都市移行について、殊さら財政負担だけを取り上げているのではないかと思います。確かに、相模原市が政令指定都市に移行するに当たっての県市協定で示された今後の相模原市の財政負担は大きく、最重要課題であることは論を待たないところであります。しかし、今回の議論でもしばしば取り上げられましたが、政令指定都市と中核市との比較でありますが、平成14年5月22日、中核市の指定に係る申し出について、議会として議決をいたしました。中核市移行に際しては、さきの参考人に対する質疑の際に、中核市のときは何もしないで、なぜ政令指定都市移行では住民投票かという質問がされた際、請求代表者からは、中核市についてはよく承知していない、財政負担がポイントである旨の意見がありました。また、一部の傍聴している議員からは、中核市のときは財政負担なんかなかったという話をしている方がおりました。 中核市の移行に際しては、政令指定都市移行の今回の事務移譲より、はるかに多い1,256もの権限が事務移譲されましたが、これに対しての財政措置は普通交付税における態容補正しかなく、それまでの県からの補助金はカットされ、それを行政改革を初めとする当局の努力で乗り越えてきた経過があります。財政措置がなく、年間の事業ベースで20億円以上を自主財源から生み出さなければならない中核市は、その負担という意味では、現在も変わらないのであります。しかも、この間、市民サービスは向上をしております。これは、それでも市民生活、市民サービスの向上に向けた取り組みが可能となるということで、私たちは決断をしたわけでございます。 今回の政令指定都市移行については、当初の3年間は確かにさがみ縦貫道に係る負担が特に大きいわけでありますが、中核市移行と大きく異なる点は、政令指定都市移行にあっては、税財源の措置がされるという点であります。中核市移行時の議論では、財政負担に対する議論は少なかったものと記憶しております。しかし、先ほど申し上げましたように、財政負担は決して軽いものではありませんでした。中核市移行に伴い、現在も継続している特別緑地保全地区の民有地の買い取りについても、その責務がそのときから県から市に移りました。一度に全部買うというものではございませんけれども、当該地区の残りの民有地をすべて買い取るとなると、100億という単位で、そういう規模になると聞いております。民有地のこの取得については、この先も計画的に取得していくものであります。中核市移行前、私はこの問題を取り上げ、県の責任下にある段階において、計画的かつ積極的に買い取るよう申し入れをさせていただき、県のそれまでよりも多い予算を獲得するために努力もさせていただきました。 話をもとに戻します。また、私どもは、財政負担のあり方は重要な問題ととらえているのはもちろんでありますが、政令指定都市移行については、都市としての今後の方向性、都市のあり方、市民、福祉サービスの向上、先進的かつ独創的な施策の展開、政令指定都市になることによるさまざまな付加価値及び創造、都市としての総合力、国、県との交渉力、新たな都市基盤整備に伴う産業の確立、道州制の議論がある中での、だからこそ首都圏南西部、県北地域の中心的存在としての当該地域全体のネットワーク形成の軸としての成長が必要という考え方などなど、総合的に判断をして、政令指定都市移行に賛成をし、そうした観点で、多くの市民の皆様に対しても説明をし、理解を求める努力を続けてまいりました。 財政負担問題については、政令指定都市移行問題の中でも最も重要な課題であることは十分認識しておりますが、これまでの話を伺っておりますと、政令指定都市には反対をしていない、財政問題に危惧をし、それだけをもって、政令指定都市に対しての賛否を問う住民投票であるという印象をぬぐえません。私は、政令指定都市の移行については、当然、財政負担を含む政令指定都市としての総合的な考え方に立って判断をしなければならないと考えます。 次に、直接請求の署名についてでありますが、今回の有効署名数2万6,760人、この数字は私どもも非常に重く受けとめております。そういう意味においては、私たち議員による市民に対する説明不足については、反省をしなければならないと考えております。しかし、私のところには、先ほどの条例の成立要件とも関係をしてまいりますが、規定の署名数が集まれば住民投票が実施されるものと認識している方からのお問い合わせがございました。議会の議決が必要なことや成立要件についてのお話をしましたら、そこまでのことは全くわからなかったと申しておりました。条例の趣旨は理解していただいていると思っているとの請求代表者からの御説明もありましたが、それは住民投票を行うという意義は理解はされたと思いますが、実施から成立までの点については、説明不足だったのではないでしょうか。まず、署名数が集まらなければ、その先に進まないことは十分理解をいたしますが、そういう点では、署名数を集めることに目的の中心が置かれ、したがって、説明不足が生じたと受けとめざるを得ません。また、ある地域では、受任者が賛同署名を集めるために訪問した際に、その地域で問題が生じないように、地域への回覧がされました。受任者による政令指定都市の財政的課題だけを問題視した文面に加え、中核市の現在のままでも、来年度予算の削減や特定の運営費のカットがされるという表現が記された文書も回覧されました。政令指定都市になると市民サービスの低下が始まるような意味に受け取れる表現は、住民間に間違った意識を抱かせるだけではなく、こうした文書が回覧されたことは、公平性に欠くという指摘の声も寄せられたこともありました。署名運動というのは、さまざまなお考えの方がおられる中で、慎重に、しかも公平、公正に行う必要があるとの観点から、このような事例について、疑問を抱いたところであります。 住民投票条例の制定には、直接請求という高いハードルを越えなければならず、署名数を達成しなければならないことに、多くの市民の皆様の御努力があったことと思います。それらの市民の皆様主体の行動に対しては敬意を申し上げたいと思いますが、それだけに、意見陳述などを伺い、請求代表者や運動の中心になっていた方々と署名をした市民の皆様の間に、住民投票を実施することに対する認識の相違を感じざるを得ません。 市民への説明ということについては、市長だけではなく、政令指定都市移行を総合的に判断し、推進する立場にある私ども議員にも、その責任はあるというのは、先ほども申し上げたとおりでございます。私の場合は、これまでの間、3人から5人のときもあれば、20人、30人、50人、100人という単位の支持者を中心とする意見交換や議会報告、語る会、あるいはさらには党としての数百人単位の会合や街頭演説などを通じて、市民説明に努めてまいりました。意見交換をしたいという要望に、物理的な関係で応じ切れていないこともございますけれども、私なりに、これまで積極的に取り組んできたつもりでございます。我が会派は、少なからず同様の活動をこれまで展開をしてまいりました。私は、こうした説明において、まず、政令指定都市になるに当たっては、県債を引き受けることから、最初にその問題を皆さんにお伝えをしながら説明をし、その上で、その後の市としての取り組み、財源のあり方、市の施策などに対する考え方を示し、理解を求めるように努めてまいりました。財政負担の関係で申し上げれば、今後、政令指定都市移行となれば、この議会においても、議員定数に関する議論や、市の職員においても、国公準拠に基づく給与改定のあり方の問題も議論されていくことと思います。さらには、行政改革という点においては、相模原市は他都市と比較して、職員1人当たりの市民数が多いという指摘がこれまでもされておりますけれども、相模原市の予算の性質を考えますと、他都市と比較するベースとして、普通会計ベースをもとに他都市と比較するべきであると思います。さらに、私は行政改革を進める余地は残されていると考えております。 以上、さまざまな点で申し上げさせていただきましたけれども、議案第1号相模原市が政令指定都市に移行することについて市民の意思を問う住民投票条例については、総合的に判断し、議会において適正な判断を下すべきであると申し上げて、私の反対討論とさせていただきます。(拍手) P.105 稲垣稔議長
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出典と確認状況
収録範囲:付属の議事録です。議会史・よもやま話の資料として、会議全体(他の議員・執行部の発言を含む)を原文のまま載せています。本体の検索・一覧・件数には含めていません。
出典確認済み。公式資料:https://ssp.kaigiroku.net/tenant/sagamihara2/SpMinuteView.html?council_id=109&schedule_id=4&power_user=true
相模原市 平成21年 1月 臨時会 02月06日-03号(公式発言集)
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